サラリーマン大家が法人化する際のメリットと注意点とは

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男性が空を見上げている

法人を活用して不動産投資を行う手法が注目されています。法人を設立するのもタダではないため、「わざわざ法人をつくってでもやる価値が本当にあるのか」と疑問に感じている人もいるでしょう。

ここでは、サラリーマンが法人を使って不動産投資を行うメリットと注意点について紹介します。
 

どのような法人を指すか

一口に法人といっても、さまざまなタイプがあります。そのため不動産投資を行う法人は、不動産投資だけしか行わない私的な会社を前提として解説します。

他に事業を行うような一般事業法人の場合、設備投資の借入期間は最長でも20年となります。一方で、個人に近いかたちの法人であれば、35年のような長期の借り入れが可能なケースもあります。

借入期間を長くすると、毎月の返済額を減らすことができるため、投資としては有利といえるでしょう。仮に借入期間を長くしたい場合は、新たに設立する法人は不動産投資を行うだけの会社にするがベターです。
 

最大のメリットは節税

法人化の最大のメリットは、節税効果です。税率が個人の最高税率よりも法人の実行税率の方が低いため、法人の方が節税できるというメリットがあります。

お金は法人に貯まることになりますが、そのスピードは法人のほうが早いでしょう。これは同じ投資を行っても、法人のほうが税率が低いためです。法人の株式を一族で保有していれば、会社にお金が貯まったとしても、一族の財産として蓄えることができます。
 

その他のメリット

法人化することのメリットは他にもあります。たとえば、妻や子どもを法人の役員として「役員報酬」というかたちでお金を支払えば、妻や子どもなどの相続人にお金を移転することができます。相続人は現金で相続税の資金を準備できるため、将来の納税対策となります。

原則、相続税は現金で納める必要があります。相続財産に不動産が多い場合、相続人に納税資金がないと、相続税を支払うことができない恐れもあります。このような事態を回避するためには、生前から相続人に資金を移転させる必要がありますが、法人であれば役員報酬というかたちで相続人に納税資金を移転できます。

加えて、法人では株式が相続の対象となります。株式は不動産とは違って1株単位で分けることができるため、分割しやすいといえるでしょう。

法人による不動産投資では相続財産を分割もしやすくなるというメリットもあります。相続税の納税義務がある人であれば、法人化するメリットは大きいでしょう。

さらに、法人は個人と比較して経費の認められる範囲も広いのが特徴です。個人の不動産事業では、たとえば通信費は不動産会社へ電話した費用のみなど、不動産事業に関わるものだけに限られます。一方の法人は、通信費や交際費、交通費などが比較的柔軟に経費計上できます。同じようにお金を使っても節税しやすいことも法人のメリットとなります。

税金面に関しては、法人では赤字が発生してもその赤字を10年間繰り越すことができる制度があります。同様の制度は、個人の場合は3年間しかありません。この制度は、大きな赤字を出した場合、法人のほうが節税しやすいということを意味しています。
 

法人化する際の注意点

サラリーマンが法人から役員報酬をもらうかたちでは、会社によっては副業規定に違反する場合があるため、注意が必要です。

個人で行うアパート経営は不動産所得になりますが、不動産所得は副業とはみなさない会社がほとんどです。しかしながら、役員報酬のような給与所得となると、副業とみなすような会社もあります。そのため、サラリーマンが法人で不動産投資を行う場合は、事前に会社に副業に該当するかどうかを確認する必要があるでしょう。

法人による不動産投資は、特に相続税の納税義務がある人にはメリットがあります。自分が相続税の納税義務があるかどうかで、法人化の判断をしても良いでしょう。

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