もめる前に知る!不動産相続で得た共有名義物件の扱い方

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男性が書類を記入している

相続は誰にでも生じる問題ですが、「うちはたいして財産もないし、相続でもめることはないだろう」と思われている人も多いでしょう。しかし、残された財産が少ない人ほど、分配される資産が少ないがゆえにもめる傾向にあります。

相続でもめるケースとしては、共有状態で相続する不動産に原因があることが見られます。そこで今回の記事では、不動産相続で得た共有名義物件の扱い方について解説していきます。
 

事情によって異なる分割方針

相続税法が改正されても、相続税の納税義務のある人は全体の8%程度といわれています。9割以上の人は相続税とは無縁です。ただし、相続「税」とは無縁であっても、相続そのものは全員が関係します。

相続で難しいのは、遺産の分割です。不動産を含め、相続では一度すべての財産を共有状態で引き継ぎます。そして相続人の間で資産を分ける場合、何らか方法で分割をする必要があります。特に不動産は平等に分割しにくいため、もめる原因になりやすいでしょう。

相続税に無縁の人の場合、被相続人が自宅とわずかな現金を残して亡くなるケースが多いでしょう。つまり、必然的に財産の中で不動産の占める割合が大きくなるわけです。

たとえば、相続財産が自宅とわずかな現金だけであり、相続人が子ども2人の兄弟のケースを考えます。兄がそのままその家に住み、弟が別に暮らしているようなケースだと、兄だけがほとんどの資産を引き継ぎ、弟がわずかな現金しかもらえないことになります。一方で、残された家を誰も使わない場合には、売却して現金にすれば、兄弟で仲良く財産を分割することができるでしょう。

残された不動産を相続人の誰かが使う場合であれば、相続人の間で不動産と他の財産の分割方針をきちんと決める必要があります。不動産を誰も使わない場合であれば、売却して平等に分けても良いでしょう。このように不動産のその後の使用の有無により共有物件の扱い方が異なるため、まずは相続した不動産をどうするか決めておく必要があります。
 

保有なら単独名義へ変更

誰かが引き続き不動産を使うのであれば、その名義は単独名義に切り替えることをおすすめします。というのも、単独名義にしておかないと、二次相続で再び所有権が分散することになるからです。

共有物件となると、売却時に共有者全員の合意を必要とします。共有者が増えれば増えるほど物件の手続きが煩雑になるため、実際に不動産を利用する人の単独所有に切り替えることが望ましいでしょう。

残りの財産については、誰がどのように引き継ぐかきちんと話し合うようにしましょう。不動産を引き続き使用する場合は一番もめやすいケースのため、しっかりと他の相続人の理解を得ることが必要です。
 

売却なら共有名義のままでもOK

不動産を誰も使わないのであれば、売却して現金化する方法がおすすめです。売却であれば、共有名義のまま売却します。単独所有にすると別途費用が発生するため、相続後すぐに売却するつもりであれば、わざわざ単独名義にする必要はないでしょう。

ただし、共有名義の場合は売却しにくいのも事実です。共有者のうち、誰かがきちんとリーダーシップをとって売却を進めていかない限り、共有物件は手続きがなかなか進まないからです。そのため、共有物件を売却する場合は、まずは対外的な代表者を決める必要があります。不動産会社や買い主、司法書士などへの対応は代表者が行うと良いでしょう。

共有物件の売却は「いくらで売るか」という点でもめることが多いため、共有者の誰かが「もっと高く売れたはずだ」、「勝手に安く売った」などと言い出すと話がまとまりません。共有物件の売却を成功させるコツは、売却の最低ラインを低めに設定しておくことです。最低売却価格を低めに設定しておくと、売却のチャンスを逃さずスムーズに話をまとめやすくなります。売却活動に入る前に、まずは売却時の最低価格について名義人の意見を一致させておきましょう。

不動産相続と共有名義物件の扱い方について見てきましたが、共有名義となっている不動産は、その後使用するかしないかによって対応方針が変わってきます。最初に相続した不動産をどうするかをしっかりと決めたうえで、分割や売却を行うようにしましょう。

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