不動産投資ローンの審査は何を見られるの?落ちる人と通る人の特徴!

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男性がチェックボックスにチェックを入れている

不動産投資ローンを申し込んでみたいと思っても、審査に落ちてしまうのでは?といった漠然とした不安に襲われてしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、審査で見られるポイントが事前に分かっているのであれば、対策できることも増えます。今回は、不動産投資ローンの審査で見られるポイントや審査に通りやすい人の特徴などをご紹介します。

不動産投資ローンの審査は何を見る?

個人の属性が見られている

属性とは?

属性とは、申込者個人を取り巻く環境や性質など特徴を表した指標のようなものです。年収や勤務先などといった社会的環境などを用いて審査を実施しており、一部金融機関ではスコアリングといって点数化して審査を行います。

属性の良し悪しは明確な基準は存在しておらず、金融機関内部での基準が主となります。そのため、各金融機関によって基準が異なるケースが存在します。

年収

まず年収から見ていきましょう。申し込みを行う金融機関によってばらつきがあるため、一概に「〇〇万円以上あれば借りられるはずです」とはいえません。それでは、例としていくつかの金融機関の審査資格(年収)を見てみましょう。

  • みずほ銀行:前年度の税込年収200万円以上
  • オリックス銀行:前年度の税込年収500万円以上
  • 東京スター銀行:年収200万円以上
  • 横浜信用金庫:税込年収300万円以上

このように各金融機関によって求める年収の額は異なっており、不動産投資ローンを借りるための年収は統一されていません。よって、自身の年収に合わせて金融機関を選ぶこともできます。ただし、横浜信用金庫のように「信用金庫のアパートローン」を利用する場合は、信用金庫の会員資格を有していなければ利用できないので、注意が必要です。

勤務先/勤続年数

次に勤務先と勤続年数です。勤務先は大企業であればあるほど、安定性があるとみなされて審査が実行されるので、審査に通りやすいといわれています。また、グループ会社も親会社が大企業であれば同じく安定性があるとみなされます。細かな部分としては、会社の規模や資本金、売上高までチェックされており、ニュースになるような不祥事があれば減点されていきます。

勤続年数は3年以上が望ましいです。先の横浜信用金庫やオリックス銀行の場合、「勤続または営業年数が3年以上」などと、明記されており、これを満たさなければローンの審査すら受けられません。また、必須となる勤続年数などを審査資格として明記していない金融機関でも、実際は審査項目に含まれているといったケースも考えられるので、3年以上勤めている必要があると考えても良いでしょう。

なお自営業の方がローンを組む場合、勤続年数では判断できません。そのため、開業してからの年数や前年度の所得などで判断しているので、会社の状況が分かる資料を予め用意しておくとスムーズに審査に入ってくれるでしょう。

個人信用情報

続いて個人信用情報の審査です。個人信用情報には、申込者のクレジットカードやキャッシングの利用状況などがほぼすべて記載されています。そのため、申込者がいつ・どこで・いくら借りたなどの借入状況を一目で確認できるほか、過去に延滞していたり、支払いに遅れがあったりした場合も簡単に把握されてしまいます。延滞歴などは、5年経過後に抹消されるため5年以内に異動情報(延滞や貸倒れ、債務整理などが記された情報)が記載されていると審査に影響することもあるので注意が必要です。

年齢

属性の最後は「年齢」です。ほぼすべての金融機関は申込資格の中で年齢に制限を設けています。

  • 楽天銀行:借入時の年齢が満20歳以上70歳未満/完済時の年齢が満80歳未満
  • みずほ銀行:満20歳以上の方
  • りそな銀行:借入時の年齢が満20歳以上70歳未満/完済時の年齢が満80歳未満
  • 東京スター銀行:申込時の年齢が満20歳以上69歳以下/完済時の年齢が84歳以下
  • 横浜信用金庫:借入時の年齢が満20歳以上満65歳以下/完済時の年齢が満75歳未満

全ての金融機関に共通しているのは、借入時(申込時)の年齢は満20歳以上ということです。未成年者の場合、返済能力が無いと判断されるため、社会人の方でも満20歳にならないとローンを組むことはできません。また完済時の年齢にも制限を設けており、ほとんどの金融機関で満75歳から85歳の間を上限としています。

実際にお金を借りても完済時の年齢が、制限を上回ってしまっている場合、借りられないもしくは返済計画の見直しを求められるかもしれませんので、なるべく完済時の年齢以内に返済が終わるような返済計画を予め立てておくと良いでしょう。

番外編)団体信用生命保険へ加入しなければならないなら・・・。

オリックス銀行の不動産投資ローンには、申込資格の中に「団体信用生命保険に加入すること」と明記されています。団体信用生命保険とは、利用者が亡くなったり、高度障害を患ってしまったりなどで返済が困難になった場合に、ローンの返済が免除される保険です。

団体信用生命保険の加入に原則、健康診断の結果は必要ありません。しかし、申込金額が大きい場合など「健康診断証明書が必要」と判断された場合は、銀行に対し健康診断証明書を提出しなければなりません。

不動産の担保性も審査対象のひとつ

担保とは

担保とは、ローンを借りた人が銀行に対して、何らかの理由で返済できなくなった場合に、銀行がその物件を保有する権利のことです。担保として回収された物件は、売却を経て資産化された後に銀行へ弁済という形で回収されます。

不動産投資ローンでも住宅ローンでも同じで、購入する不動産には抵当権が設定されます。抵当権とは、優先的に弁済を受けられる権利のことです。もし、返済が滞ってしまい物件を競売にかけることになった場合、抵当権を設定している銀行は他の債権者より優先的に弁済を受ける権利を有します。

なぜ担保性を重視するの?

不動産投資を行う際、想定されるリスクの中に「空室リスク」が存在します。空室リスクとは、貸し出す物件に入居者がおらず家賃収入が入ってこない状態のことです。もし、家賃収入が入ってこなければ、銀行に対し、ローンの返済が滞ってしまうリスクが高まります。

銀行は預金者から預かっているお金を貸し出すことで利益を得るというビジネスモデルを構築しているため、不動産投資ローンで貸し出したお金が返ってこなくなると、利益が出ず損失を出すことになります。しかし、担保性があれば、万が一、返済が滞ってしまっても不動産物件を回収して競売にかけることで、ある程度のリスクの軽減を行えるため、担保性を重視しているといわれています。

事業性も審査に含まれている

不動産投資ローンでは事業性も審査項目に含まれています。きちんとした事業計画が立てられているか、返済財源である家賃収入はきちんと確保されるかなど、事細かに審査されます。そのため、周りの相場などを一切考慮せずに事業計画を立ててしまうと審査の際に見抜かれてしまう恐れがあり、審査否認になってしまうこともあります。

徹底的に周辺の相場や事業計画を立て、銀行の融資担当者を納得させられるような資料を作ることが融資への近道かもしれません。なお、事業計画が良くないといくら個人属性や担保性が良くても融資が実行されないケースもあるので、注意が必要です。

審査に通りやすい人の特徴

属性が良い

審査に通りやすい人は、いくつかの特徴があります。ひとつ目は「職業」です。公務員や上場企業の会社員であれば、安定性があると判断され審査でも有利に働きます。一方、自営業の方など収入が安定しない職業に就いている場合は審査で不利になるケースもあるので、注意が必要です。

2つ目は「年収」です。年収が多ければ多いほど審査で有利になります。銀行としても年収が多ければ貸し倒れリスクを低減できるため、「お金を貸しても大丈夫」という信頼を生みやすくなります。

3つ目は「金融トラブルがないこと」です。もし、あなたが審査を担当する人で、他社でお金に関するトラブルを起こしている利用者にお金を貸したいと思うでしょうか。おそらく答えはNoですよね。過去に金融トラブル(クレジットカードの支払い延滞など)を起こしていない人ほど、審査には通りやすいといわれています。

担保性が高い

多くの金融機関では、購入しようとする不動産の担保性(価値)が高いほど、融資可能額は引きあがる仕組みが採用されています。例えばオリックス銀行では、「借入金額は建築価格または購入価格の範囲内で、当社評価額の範囲内」と明記されており、「借入金額=評価額の範囲内」となります。

担保性の評価は、公示価格や基準地価に基づいて評価されたり、新築マンションなら販売額が評価額になったりと、さまざまな方法で評価が行われます。公示価格や基準地価格が高ければ高いほど人気があるエリアと判定されます。そのため、これらの価格が高いところに構えるなど、収益性が高そうな物件を購入する予定であれば、担保性が高いと判断され融資が通りやすいとされています。

審査に通りにくい人の特徴

審査で見られるポイントは先に記載したとおりです。
年収や勤続年数など、規定されている条件は、「あくまでも最低限の条件」です。これをクリアできない以上、申込をすることはできません。
それ以外にも注意しておきたいポイントがありますのでご紹介します。

特徴1:携帯電話料金の滞納による審査否認

個人信用情報の審査において、クレジットカードをはじめとした借入状況が確認されるのは先に述べたとおりですが、意外と盲点なのが近年増加傾向にある「携帯電話料金の滞納による審査否認」です。以前までは携帯電話料金を滞納してしまうと、利用できなくなる程度のペナルティーだったのですが、近年は住宅ローンが組めないなど大きなペナルティーにつながっているようです。

その背景には、スマートフォンの普及があるとされています。スマートフォンの価格は高く、ほとんどの方が分割契約を組んでいるはずです。この分割契約は、携帯電話会社と利用者の間で「個別信用購入あっせん契約申込書(=クレジット契約)」を結ぶことで成り立っており、契約書には「分割支払金を支払ってもらえなければ、加盟している信用情報機関に支払いが遅れた事実を伝えます」と書かれています。

携帯電話料金は、通話料+通信料+分割支払金で成り立っており、携帯電話料金が支払われないと分割支払金も支払われていないことになるため、個人信用情報に「延滞」と記載されてしまいます。その結果、住宅ローンの審査の際に借りられなかったり、審査が通りにくかったりなどといった弊害が出ているのです。

特徴2:物件の担保性が低い

購入しようとしている物件の担保性が低いと判断され、融資希望額に到達しなかった場合、審査が長引く恐れもあります。金融機関は、審査の際に周辺の物件の担保性や収支計算書などを見て、「妥当な融資かどうか」を審査しています。

周りの相場と比較して担保性が低いと判断されてしまうと、審査に通らなかったり融資希望額の半分程度での融資提案になってしまったりする恐れがあるので、計画自体を見直す必要があるかもしれません。もし、不安なのであれば不動産投資に精通している専門家の方などに相談しながら進めると良いでしょう。

まとめ

不動産投資ローンは住宅ローンと同じように、年収や勤務先、信用情報などといった「属性」を見られます。
これに加え、不動産投資ローンの審査ポイントとして、住宅ローンとは違い、事業性や不動産の担保性を見られることになります。
審査に通ることは勿論ですが、そもそもの「投資」を成功させるために、慎重な物件選びと、入念な事業計画を心がけましょう。

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