中古マンションを選ぶメリットとデメリットを紹介します!

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マンションの一室

不動産投資のなかで初心者の方でも始めやすいのが、中古マンションへの投資です。この手法は、比較的費用を抑えて収益を得やすいのですが、デメリットも存在します。今回は、中古マンションへ投資をするメリットとデメリットをご紹介します。

中古マンションのメリット

価格が安い

新築マンションを購入するよりも中古マンションを購入した方が、物件購入価格を抑えられます。例えば東京都品川区(武蔵小山)に新築マンションを購入する際の費用と中古マンションを購入する費用を比較してみましょう。

  • 新築マンション:約8,000万円
  • 中古マンション:約3,000万円

このように、同じエリアでも約5,000万円の差が出ています。比較対象とした新築マンションは2020年完成予定となっており、2018年8月現在、未完成です。中古マンションは1971年完成と築49年です。

新築マンションの価格が高騰する原因として、販売経費が高いことに理由があります。不動産会社は新築マンションの販売を行う際に、広告を打ったりモデルルームを作ったりと、さまざまな手法で販促活動を行っています。こうした費用がマンションの販売価格に上乗せされるため、価格が高くなります。

一方、中古マンションはすでに利益を回収し終えている物件や、築年数が経過しているため、安く販売されるケースが目立ちます。そのため、新築マンションに比べて安い価格で購入できます。

利回りが高い

利回りとは、投資して得られる利益の割合のことで、数値が高ければ高いほど利益をあげていることを意味します。人気エリアに中古マンションを購入した場合、物件購入価格を安く抑えられ、相場並みの家賃収入を得られるため短期間でコスト回収を行えます。

ではここでシミュレーションをしてみましょう。都内の人気エリアに2,000万円で中古マンションを購入したとします。家賃は月10万円、管理費や修繕費、税金などの年間支出を100万円とした場合の利回りは次の通りです

  • 表面利回り:10万円×12ヶ月÷2,000万円×100=6%
  • 実質利回り:(10万円×12ヶ月-100万円)÷2,000万円×100=1%

表面利回りとは、年間に入ってくる家賃収入を単純に物件購入価格で割った数字です。そのため、発生する費用が含まれていないので物件の投資価値をおおまかに把握することに向いています。

一方、実質利回りは年間に発生した費用を含めて計算を行うため、物件の投資効率を詳細に把握できます。不動産広告などは「表面利回り」を記載していることが多いため、中古マンションを購入する際には、実質利回りも計算して自身の手取りがいくらぐらいになるか事前に把握すると良いでしょう。

なお、実質利回りを計算する際に注意したいことは「数値は常に変動する」ことです。年間に入ってくる家賃収入はいつまでも満額入ってくる保証はありませんし、マンションは時が経つほど劣化していくため修繕費がかさむ恐れもありますので、あくまでも目安として考えると良いでしょう。

収益の発生が速い

中古マンションの場合、最初から賃借人がいる状態の物件(オーナーチェンジ物件)を選ぶことも可能です。
これにより、賃借人を募集する手間や費用をカットすることが出来るうえに、最初から入居者がいるため、すぐに家賃収入を得ることが可能です。

計画が立てやすい

中古マンションを購入する場合、過去から現在までの入居者が記載されているレントロールという資料を確認することが出来ます。

レントロールには、どのような人がどのくらいの家賃でどのくらいの期間、部屋を借りていたかが記載されているため、今後どの程度の家賃収入を得られるかが想定しやすく、ローンの返済などの計画が立てやすくなります。

中古マンションのデメリット

節税効果が薄い

不動産投資をするメリットに「節税効果」が挙げられます。不動産投資は税法上、不動産所得として扱われており、他の所得(給与所得など)と合算して納めるべき税金が計算されます。そのため、不動産投資が赤字を計上すると、給与所得などと通算して納めるべき税金を節税できるメリットがあります。しかし、中古マンションのケースは、節税効果が薄いと考えられています。

その理由は「減価償却ができないから」です。
減価償却とは、設備や施設の購入により掛かった費用を、一時的な支出として計上するのではなく、購入した設備や施設の耐用年数に応じて、費用を分割して計上することです。

不動産投資で赤字を計上するには、減価償却費の額が大きければ大きいほど簡単にできます。しかし、中古マンションだと減価償却の効果は期待できません。

減価償却費の計算方法は、中古マンションの築年数によって異なります。まずマンションの法定耐用年数を確認しておきましょう。鉄筋コンクリートで造られたマンションの場合、法定耐用年数は47年です。築年数が法定耐用年数を超えている場合は、「法定耐用年数×20%」で利用耐用年数を計算します。一方築年数が法定耐用年数を超えていない場合は、「法定耐用年数-築年数+(築年数×20%)」で計算します。

こちらも分かりやすくシミュレーションをしてみましょう。

法定耐用年数を経過したマンションの場合
中古マンションの購入価格3,000万円、築年数50年、法定耐用年数が47年のケースですと、「47年×20%=9.4年」となります。しかし、国税庁の通達によると「端数は切り捨てる」ことになっているので、耐用年数は9年です。次に、減価償却資産の償却率表から償却率を確認します。耐用年数が9年の場合は、償却率は0.112です。物件の購入価格3,000万円に0.112をかければ、毎年の減価償却費は336万円だと分かります。
法定耐用年数が残っているマンションの場合
取得した中古マンションの購入価格3,000万円、築年数30年、法定耐用年数が47年だった場合、
「47年-30年+(30年×20%)=23年」となり、耐用年数は23年と計算できます。先ほどと同じく償却率を確認すると、償却率は0.044です。3,000万円に0.044をかければ、毎年132万円が減価償却できると分かります。
一見すると、法定耐用年数をすべて経過したマンションの方が毎年の減価償却費の額が大きく見えますが、9年間しか有効ではありません。そのため、減価償却費が計上できなくなってからは、節税効果が薄くなってしまいます。

空室率があがりやすい

中古マンションですと、築年数によっては設備が古く人気のエリアでも空室が続いてしまうケースがあります。そのため、最新設備に入れ替えたり、家賃を引き下げたりして空室率を下げなければなりません。例えばフルリノベーションすることで、人気が出そうな内装にして空室率を下げられますが、その分コストがかかりますので、収入と費用のバランスを考える必要があるといえるでしょう。

大規模修繕工事でコストがかさむケースがある

中古マンションを購入した後に、マンション全体の「大規模修繕工事」が控えていた場合、多額の修繕費を負担しなければならないこともあります。大規模修繕工事とは、排水設備のメンテナンスや、外壁の塗りなおしなど共用部分の修繕工事のことです。大規模修繕工事は基本的にマンションに住んでいる全世帯で費用を分割するため、マンション購入直後に多額の費用を支払わなければいけないケースも存在するのです。

そのような修繕工事のために、毎月修繕積立金を積み立てているはずですが、計画立案時には分かっていなかった追加工事に関する費用が計上されるなど、費用がかさんで積立金が足りないケースもあり得ます。中古マンションは築年数が経てば経つほど、メンテナンス費用が必要となることがあるので、その点は注意したいところです。

このリスクを回避するには、マンションの売買契約の際に修繕積立金がいくらあるかを確認することが大切です。契約前に、建物管理会社が保有している重要事項調査報告書で不足分などの確認をすることができます。

ローンが組めない恐れがある

中古マンションを不動産投資ローン(アパートローン)で購入しようとしても審査で断られてしまうことがあります。その原因は「担保性が低いから」です。銀行でローンを組む場合、万が一返済が滞ってしまった場合に備えて購入予定の不動産に抵当権を設定して、担保として登録するよう求めてきます。

新築マンションの場合、担保性が高いと評価され、ローンを組みやすい傾向にあります。
しかし、中古マンションの場合、担保性が低いと評価されるので融資お断り、もしくは低額での審査回答になるケースがあります。

築年数が経てば経つほどマンションとしての資産価値は低下していきます。銀行が担保である中古マンションを譲り受けても売却先が見つからず、融資額に届かないでしょう。その分、銀行は赤字を計上してしまうリスクが高いため、「担保性は低い」と判断するのです。

結果として、中古マンションの販売価格に届かない融資額しか受けられず、購入を断念せざるを得ない状況が生まれます。
しかし近年では、キャッシュフローなど総合的に判断して融資を実施してくれる金融機関も増えつつあるので、ローン面で不安がある方は検討してみるのもいいでしょう。

まとめ

中古マンション投資の大きなメリットは、購入費用が安い事と利回りの高さですが、反対に節税効果の薄さや、修繕コストがかさむ可能性がある等といったデメリットも存在します。

しかし、中古マンションは立地がいい物件が多く、オーナーチェンジ物件など、投資物件としての選択肢も多いのでリスクを抑え、より収益性の高い物件を探しやすい傾向があるので不動産投資初心者の方にもおすすめです。

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