マンションオーナーになったら知っておきたい「税金」の基礎知識

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電卓と家の模型

マンションを購入して、あるいは親などから相続してマンションオーナーになった場合、心配となってくるのが税金の支払いです。マンション経営ではどんな種類の収入があり、どんな税金がかかってくるのでしょうか。マンションオーナーの収入と税金の基礎知識を解説します。

マンションオーナーの収入とは?

マンションオーナーの収入として、最初に思い浮かぶのは「家賃収入」です。マンションを一棟丸ごと買った場合も、区分マンションを一部屋だけ買った場合も、どちらにしても収入の柱は入居者からもらえる家賃となります。

ただし、オーナーの収入はそれ以外にもあります。家賃と一緒に支払われる共益費や駐車場代も収入に含まれます。また、契約時に受け取る礼金、2年に一度の契約更新の際に受け取る更新料も収入の一つです。なお、敷金は入居者が退去する際に返還する義務があるので収入には含まれません。

マンションオーナーが支払うべき税金の種類と税率

マンションオーナーが支払うべき税金にはいくつかの種類があります。まず、マンション購入時、あるいは贈与されたときに発生するものとして「不動産取得税」があります。

不動産取得税は、市町村役場(東京23区は都税事務所)の固定資産課税台帳に登録された固定資産税評価額に対して課税されます。2021年3月31日までに取得したものについては軽減税率が適用され、土地は3%、住宅は3%の税率を掛けた税額となります。

次に、マンションの収入に対してかかってくる税金です。代表的なものは「所得税」「住民税」の2つです。家賃や駐車場代などが入ってくるようになると、その金額に応じて翌年から所得税・住民税を支払う必要が出てきます。税額を決めるうえでのベースとなる不動産所得額は、次のように計算します。

「家賃収入-必要経費=不動産所得の金額」

家賃収入から、管理会社に払う管理手数料や修繕費などの必要経費を引いて残った額が、「不動産所得」となります。また、給与所得がある場合には、この不動産所得に給与所得を加え、社会保険料控除、生命保険料控除、医療費控除などの各種所得控除を差し引きます。

最後に残った額が、「課税所得金額」です。この課税所得金額に税率を掛けて所得税額を求めるのですが、税率は所得金額が増えれば増えるほど高くなります。

たとえば、所得額195万円以下の場合は税率5%、所得額195万円から330万円までの場合は税率10%(控除額9万7,500円)となり、この後、段階的に税率45%まで上がります。なお、2037年までは、所得税額に対してさらに2.1%の復興特別所得税が上乗せされます。たとえば税率10%の場合は、復興特別所得税を加えると合計税率は10.21%になります。

また、マンションの収入に対してかかってくる税金にはもう一つ、「個人事業税」があります。これは不動産所得が290万円を超え、賃貸経営が事業的規模と判断された場合に課されるものです。税率は、290万円を超えた額に対して一律5%です。

マンションの収入の有無にかかわらず、保有しているだけでかかってくる税金もあります。「固定資産税・都市計画税」です。土地・建物の固定資産税評価額に対して、固定資産税が1.4%、都市計画税が0.3%の税率を掛けた税額となります。

マンション経営が節税になるケースもある

収入が増えれば、それだけ税金の支払いが増えるのが普通です。しかし、マンション経営をしていることで節税になる場合もあります。

それは、収入からいろいろな経費を差し引いた結果、不動産所得が赤字になった場合です。赤字で総所得がゼロであれば、所得税・住民税・個人事業税はかかってきません。

また、サラリーマンで給与所得がある人なら、不動産所得の赤字を給与所得の黒字から差し引くことができます。その結果、課税のベースとなる所得が少なくなり、支払う所得税・住民税を安くすることが可能です。給与所得が高い人にとっては、不動産所得の赤字が節税に活用できるというわけです。

忘れちゃいけない!確定申告

家賃収入が得られるようになった人にとって、忘れてはいけないのが「確定申告」です。確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得の金額を計算し税務署に申告するもので、翌年2月16日から3月15日の間に提出する必要があります。

確定申告をするにもいくつかの方法がありますが、最も節税メリットが大きいのは「青色申告」と呼ばれる方法です。ただし青色申告をするには、事前に届け出を提出する、複式簿記で帳簿をつけるなどの条件があります。それらは難しく感じることもありますが、節税をしたいなら青色申告にチャレンジしてみてもいいでしょう。

マンションオーナーになったのであれば、税金との戦いは避けて通れません。まずは書籍を読んだりセミナーに参加したりして、税金の知識を身につけるところからはじめてみてはいかがでしょうか。

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