資産運用として考える!ビットコインの価値とその危険性とは

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ビットコイン

ビットコインをはじめとする「仮想通貨」の話題を、以前より目にするようになりました。とりわけ大きなニュースとなったのは、仮想通貨取引所「コインチェック」による巨額の仮想通貨NEM流出事件です。流出額は、日本円にして約580億円にのぼりました。

ビットコインについても、2017年後半にかけて1ビットコイン(BTC)当たり200万円を超えるなど、大きな話題となりました。それにより資産が1億円を超えた人を「億り人(おくりびと)」と表現するなど、新しい億万長者の誕生としてメディアが取り上げています。

しかしその後、ビットコインの価格は急落。一気に1BTC当たり100万円を割り込み、2018年4月現在では80万円前後で落ち着いています。今後、ビットコインはどうなるのでしょうか。“資産性”という観点から、あらためてビットコインについて考えてみましょう。

そもそもビットコインとは?

ビットコインとは、主にインターネット上で使用される「仮想通貨(virtual currency)」の一種です。仮想通貨とは、通貨としての機能をもつ電子データのことを指し、英語圏では「暗号通貨(Crypto currency)」と表現されています。

仮想通貨と似ているものに「電子マネー」がありますが、電子マネーは電車やバスの運賃に使用したり、あるいはオンラインゲームや音楽の使用料にしたりなど、法定通貨(円やドル)を基準とした電子データのことをいいます。

一方、仮想通貨は、円やドルのような法定通貨を基準としていません。無国籍で、あくまでも仮想通貨そのものに価値があると考えられています。その点で、電子マネーとは大きく異なるといえるでしょう。

ビットコイン誕生の背景

ビットコインが誕生したのは2008年ごろのことです。当時、「サトシ・ナカモト」と名乗る人物によって投稿されたある論文に対し、興味をもったプログラマーたちが分担して開発を進めたとされています。実際に運用が開始されたのは2009年ごろからです。

翌2010年5月、フロリダのプログラマーがビットコインでピザを購入しました。そこではじめて、ビットコインが通貨としての価値を持ったといわれています。つまり、実際の商品と交換できるという、通貨ならではの機能である“交換価値”が認められたことになります。

ビットコインを支える「ブロックチェーン」とは

ビットコインの特徴として特筆すべきなのは、複数の者同士が対等に通信する「P2P」を前提にしていることです。仲介者がおらず、ユーザー間で直接、取引(トランザクション)が行われます。このような仕組みを支えているのが「ブロックチェーン」です。

ブロックチェーンとは、「分散型台帳技術」や「分散型ネットワーク」とも呼ばれ、ブロックと呼ばれるデータの単位を一定時間ごとに生成し、チェーンのように連結していくことで、データを保管するデータベースとなる技術のことをいいます。

ブロックチェーンにおいては、それぞれのユーザーがデータ(台帳)を見張っているのも特徴です。法定通貨のように、特定の管理者がいないため、誰もデータの改ざんをすることができず、これによりビットコインは安全性が保たれる仕組みとなっています。

資産運用×ビットコインの注意点

このように画期的なシステムによって運用されているビットコインですが、“貨幣”としての価値があるかどうかは疑問視されています。裏付けとなる資産がなく、投機の対象となっている向きもあるため、主要各国の政府はいまだに懐疑的な姿勢を崩していません。

たとえば、日本銀行の黒田東彦総裁は、2018年2月13日に行われた衆議院予算委員会において、「仮想通貨は法定通貨ではなく、裏付けとなる資産もないため、現状はほとんどが投機的な投資の対象となっている。送金や支払いへの利用もごくわずかだ」と発言しています。

仮想通貨全体として考えてみても、コインチェックによる巨額の流出問題などもあったように、リスクが懸念されているのは事実です。このような状況を考えると、資産運用として活用するには、今はまだ時期尚早なのかもしれません。

世界の動向から考えるビットコインの未来

現状、中国や韓国をはじめ、欧州各国などでも、加熱する仮想通貨取引に歯止めをかけようと規制に乗り出しています。これから先、“投機”の対象から“投資”の対象へと移行できるかどうかが、ビットコインなどの仮想通貨市場を左右することになるでしょう。

また、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロの資金調達に利用されやすいといった懸念もあります。そうしたイメージを拭い去り、安心して利用してもらえる“世界通貨”になったときに、資産運用としてはじめて活用できるかもしれません。そのときまでは、動向に注目しておくのが堅実で賢い投資家といえるでしょう。

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