いくらの資金が必要?アーリーリタイアの実態とメリット・デメリット

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看板にretirementworklifrと書いてある

ウィークデーは毎朝、満員電車に揺られて夜遅くまで残業の日々、たまの休日には家族サービスで自分の時間がほとんどとれない……会社員の中には、そのような人も少なくないしょう。窮屈な日々に追われていると、時には、「まとまったお金を手に入れて、現状を変えることができたら」という考えが脳裏をよぎるかもしれません。

一方で、早いうちにまとまったお金を手に入れ、いわゆる「アーリーリタイア」を実現している人もいます。では、アーリーリタイアを実現している人は、どのような方法論によってその生活を手に入れているのでしょうか。ここでは、アーリーリタイアの理想と現実について詳しく見ていきます。

アーリーリタイアを実現するための方法論

そもそもアーリーリタイアとは、直訳とすると「早期退職」となります。具体的には、20代や30代、あるいは40代など、若くして会社や仕事を辞めることを指します。もちろん、ただ会社を辞めるだけでは生活ができません。会社を辞めても収入がある状態を構築できた人だけが、アーリーリタイアを実現できます。

特に老後の生活を見越してのアーリーリタイアであれば、それを賄うだけの生活費が必要です。総務省統計局の「家計調査報告」によると、2016年の2人以上における世帯の消費支出は1ヵ月平均で28万2,188円です。つまり、最低でも月額28万円(年336万円)ほどの生活費がかかることが想定できます。

たとえば、50歳で引退しても、平均寿命の約80歳までは30年あります(2016年簡易生命表:男性より)。

アーリーリタイアに必要な金額は、336万円×30年で、少なくとも約1億80万円の資金、あるいは収入が必要になります。そう考えると、アーリーリタイアの方法論は自ずと限定されていくでしょう。具体的には、次のような方法があります。

1.自ら事業を立ち上げて人に任せる
自らのビジネスを持つという方法です。さらに、そのビジネスを他人に任せることができれば、本人は働く必要がありません。いわゆる「会社のオーナー」と呼ばれる人々です。彼らは資金を出す一方、労働に時間を取られることなく収入を確保しています。その点でアーリーリタイアの典型例といえるでしょう。

2.不動産をはじめとする資産を保有する
マンションやアパート、商業ビルを所有する「不動産オーナー」も、アーリーリタイアの実現が可能です。特に、不動産投資はそのノウハウが確立されています。堅実な資産運用にもなれば、ビジネスとして拡大することも可能です。不動産からの収入はまさに、「不労所得」の代表例です。

3.資産運用によってお金を増やす
株や投資信託、FX、注目を浴びている仮想通貨など、投資や投機の対象となる金融商品にお金を投じて得られるリターン(運用実績)でお金を増やすのも一つの方法です。お金はただ貯金しているだけでは増えません。そこで、リスクをとってリターンを得つつ、安定的な運用ができれば、アーリーリタイアの実現も可能でしょう。

アーリーリタイアのメリットとデメリット

アーリーリタイアのメリットは、何といっても自由な時間を得られることですが、一方でデメリットもあります。その代表的なものといえば、「仕事によって得られたはずの学びや知見、人脈などを逃してしまうこと」があげられるでしょう。なぜなら、本来、仕事は生活のためという側面があるものの、人生を深めてくれる体験でもあるからです。

また、それまでの交友関係が変わり、生活そのものが大きく変わるため人とのつながりが希薄になってしまう恐れもあります。「自由な人生を手に入れたい」と思うのはいいものの、アーリーリタイアならではの苦労や苦悩もあることを忘れないようにしましょう。

注意しておきたい“宝くじに当たった人の末路”

諸外国と比較した場合、もともと日本人はお金の運用が上手ではありません。事実、日本銀行調査統計局の資料によると、日本人は資産の多くを現金や預金、あるいは保険や年金で保有しています。米国などでは積極的に株式や投資信託に投資していますが、日本はそうではありません。そしてもし、そのように投資に対するリテラシーがない人が、いきなりアーリーリタイアができるような大金を手にしたらどうなるでしょうか。

場合によっては“宝くじに当たった人の末路”となりかねません。より充実した人生を実現するためには、やはり安易にアーリーリタイアを目指すのではなく、お金に対するリテラシーを高めつつ、堅実な資産運用を行うことが求められそうです。

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